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海外の不動産事情


■日・アメリカの住宅事情の相違点
アメリカの住宅事情は日本と異なる点がいくつかあるので、気を付けなければならない。最も大きな違いは家賃に関することで、「家賃と治安は比例する」ということ。よく言われているようにアメリカは格差社会になっており、所得による住み分けが極端に進んでいる。スラムとまではいかないまでも、低所得者世帯が多いエリアは基本的に治安の悪く、その分家賃が低くなっている。これに対して日本は都心・駅に近い程、家賃が高いという傾向が強くあるように思うがいかがでしょうか。

■アメリカの住宅価格
住宅の年収倍率でいけば、アメリカが3.26倍であるのに対して、日本は5.64倍と高い。個人的にはこの数字は実感にあっている。アメリカは日本よりも住宅購入に対する心理的なハードルは小さく、下にも書きますが、20代で一軒家を所有している人もよくいます。(資料:https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/kinsiryou5.pdf)

■コンドミニアム
アメリカ・カナダでは、分譲マンションのことをコンドミニアム(Condominium)という。省略して「コンド」と呼ぶことが多い。賃貸専用の「Apartment」とは区別されている。このコンドミニアムは、アメリカの大都市では一戸建てよりも人気がある。メンテナンスが一戸建てに比べてかなり楽だからだ。一戸建ですと芝生などの庭の手入れが大変だし、また長期に家を空ける場合には管理の問題もある。この点コンドは、ほとんどの場合、エントランスにしっかりと管理する人がいるかオートロックになっているので防犯上もとても安心なのだ。こういったことを背景にアメリカでは、いくつかのコンドミニアムを購入し、リフォーム(あちらではリノベーションという)を独自のセンスで実施した後、転売することをビジネスにしている人がいる(主婦がサイドビジネスとして、行うケースも)。時には、古い一軒家を購入し、住みながら自ら改装し、高値で売るような事もして来たみたいです。素人とはいえ、ときには主婦ならではの厳しい着眼点が、リフォームに反映されるので、内容によっては"買い"な場合もある。日本ではありえないビジネスだと思いませんか。アメリカの住宅事情としておもしろいのは、専有面積には、あまり重きをおいていなく、それよりも家の間取りがすべて、極論すれば、いくつベッドルームとバス・トイレがあるかというのが物件選びの判断基準となること。なお、タウンハウスという、一戸建とコンドミニアム(分譲マンション)の中間のような住宅もあります。2戸または3戸が連なっており、それぞれに専用のエントランス、ガレージが付いている。また、バックヤードと呼ばれる専用庭が各戸にある。毎月、ストラータフィー(管理費)を払う。この中には住宅全体の改修費用が含まれるので、コンドミニアムほどではないが、一戸建て住宅に比べメンテがかなり楽にできます。このため、年配の方々や若いカップルに人気がある。

■長期滞在に関する制限
日本人がこういったコンドミニアム・タウンハウスを購入するときに気になるのが長期滞在に関する制約だが、日本のパスポートを所持している場合は、ビザなしで、アメリカは3ヶ月、カナダでは6ヶ月は滞在することができる。これをどう見るかどうかは個々人によるでしょう。

■買い替えの頻繁なアメリカ
日本人が家を購入するのは一生の一大事という感覚だが、アメリカでは20代で一軒家を所有するのも一般的。アメリカは一般的に不動産が安く、1000万円以下で手に入る中古コンドミニアムや中古一戸建てもたくさんあります。つまり、住宅の中古市場が日本よりも大きいのだ。また一度購入したら住み続ける日本と異なり、アメリカでは5〜7年に1度は住み替えるのが普通。買い替えの度に住まいのグレードアップを徐々に図っていく。こういった気軽な感覚も手伝って、先ほども述べたように転売ビジネスをしている人がいるわけです。

■賃貸契約
契約社会のアメリカでは、リース、日本でいう賃貸マンションでも例えば「学生に限る」等、制限があることも珍しくない。うっかり見落としてサインをし、制限に反するような行動をとると、日本では注意喚起程度で済むものが、裁判沙汰になることもある。日本では、業者が懇切丁寧に説明してくれるが、アメリカでは、こちらから聞かない限り、積極的に教えてくれることは少ない。外国人の場合、裁判になると不利に働き易いことから、出来ることなら絶対に避けたい。契約は慎重に。その一言あるのみ。

■日本人はシェアに向かない??
仕事で海外赴任になれば、話は別。駐在員ファミリーといったら大抵は、企業でも将来を約束されていることが多く、現地でも好待遇でしょう。庭付きの一戸建ての住まいに何不自由なくの暮らし。働く夫たちが、現地の人間とのカルチャーギャップ(主に仕事の進め方)で少々ヤキモキするが、家に帰れば、ストレスが全くない妻や子供達の温かさに見守られ、ワーカホリックぎみな日本へ帰国することを思えば、幸せであると持ち直す。学生はどうか。日本人は、様々なバックグラウンドを持って、外国へ留学という形で出る。学費は、外国人ともなろうと、例えばアメリカであれば、アメリカ国籍がない場合、アメリカ人の倍は必要になってくること常だ。しかも、アメリカ人とて、学費は高い。裕福といわれている日本人でも現地での学生生活は、企業のバックアップや、親の過剰な仕送りでもない限り、切り詰めたものになろう。その事情を例えば不動産や学生センターに相談すると、必ずおすすめしてくるのは、部屋をルームメイトとシェアし、部屋代をルームメイトの頭数で割るという言わば限られたお財布事情の中、生きる手段としての知恵である。一瞬、「名案である」と飛びついたら最後。海外まで来て日本人同士で部屋をシェアするのは尺に触る。「これでは、日本にいるのと変わらないではないか!」すると、更にすすめらてくるのは、アジア人同士でのシェア。白人が主な国では、見かけが似ていることもあり、日本人も中国人も韓国人も一色単にされる。
特に韓国人は、シェアの対象として、紹介されるケースが多いが、生活習慣や文化の違い、歴史的背景などからも失敗談が後をたたない。治安の悪いところは絶対にさけるべきだが、部屋が狭いなど、妥協の範囲であれば、1人で住んだ方が、留学を成功させるべく勉強に専念できるかも知れない。

■アメリカでの引越し事情
日本で引越というと引越業者に即、見積もりというパターンが最近の主流である。何社か見積もって内容で一社に絞る。あとは、梱包して当日の引取りを待つだけ。ここれだと女性一人でも難なく引越が容易に出来る。アメリカでの引越は、レンタカーで2t程度のトラックを借りて自分で運ぶというケースが多い。女性でも1人で何百キロと車を運転するらしいから、アメリカ人女性のパワーは恐るべしである。特にアメリカの若者は、物への執着心が薄いように思う。いろんなタイプの人間がどこの国であれいるが、引越でまだ十分に使えそうな豪華なソファーなど道端に置いていて日本語のニュアンスで「持って行って〜」「要る人あげるよ〜」なんて張り紙がしてある。欲しい人は、恥ずかしがりもせず、それを拾って持ち帰る。そうゆうことがまかり通るので、引越も自分達でやってのけるのであろう。「トラックに入らなかった家具は、ちょっと惜しいけど、置いていくか。引越先でまた買えばいいさ」これが、消費は美徳の国、アメリカの引越事情だ。










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